先日、新しい料金体系が発表されたアプリ・WebデザインツールのSketch。
この素晴らしいソフトウェアを提供しているのはBohemian coding(ボヘミアンコーディング)という会社です。今回の発表を見ながら、そういえばBohemian codingってどういう会社なんだろうと思って少し調べてみました。
目次
創業から8年。Fireworksの開発中止に伴い脚光を浴びる
Bohemian coding社は2008年にオランダのデン・ハーグで創業された会社です。2013年にAdobeがFireworksの開発中止を発表し、それにかわる新しいドローイングツールとしてSketchに注目が集まりました。
創業者Pieter Omvlee氏
創業者のPieter Omblee氏はコーポレートサイトによるとデザイナーでありエンジニア。あまり表舞台に出ることはないようですが、検索してみるといくつかの講演の様子をムービーで見ることができます。
外部資金なし。自己資金のみ。
最近のスタートアップは外部からの大型資金調達で話題になることが多いですが、Bohemian coding社には外部からの資金が一切入っていないことがインタビューで語られています。
リモートワーク。ヨーロッパ中に散らばるオフィス。
Bohemian coding社のオフィスはさぞかしイケてるカッコいいオフィスなんだろうと思って画像検索をしてみたら、それらしいものが一切出てこない…それもそのはず、彼らは完全にリモートワークを実現しているからです。
Pieter氏のインタビューでもリモートワークについて触れられていますが、物理的に一緒に働いたことがないから、その状態と比較することができないと発言していたり、アニメーションやトランジションのやりとりをするにはリモートではないほうが良いと一般的に言われているが、モックアップをきちんと作って伝えているから問題はない…というような発言をしています。
チャットツールがかなり充実してきたので、国を多少またいでも時差がそんなになければ、物理的な距離はもう関係ないのかもしれません。先日、日本の開発会社のソニックガーデン社もオフィスをなくしましたという発表をしていました。
お気に入りの開発環境「AppCode」
Pieter氏のインタビューでたまたま見つけたのですが、彼らは開発にXcodeは使わずにAppCodeを使っているらしいです。AppCodeを提供しているのはRubyMineやWebStormを出しているJetBrains。日本ではサムライズムという会社が販売代理店をやっているようです。
Apple design awardを2度受賞
Sketchは2009年と2012年にApple design awardを受賞しています。デザインツールとしてAppleからも太鼓判を押されていると言ってもいいでしょう。
世界中で使われるSketchを作っているのは、小さなチームだった。
Bohemian codingについて調べていて、思わず37signals社を連想せずにはいられませんでした。彼らもオフィスを持たないリモートワークを推奨し、大きな資金調達をせずに小さい会社でも大きな力を発揮できることを主張しています。
小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則
強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」
こだわりのものづくりのために、こういう働き方をしているのはちょっと憧れますね。
参考インタビュー
なかなか露出が少ない会社なので、調べるのに苦労しました!
An Interview with Pieter Omvlee, the Founder of Bohemian Coding
The Past, Present and Future of Sketch
書き手:小島 芳樹 Webやスマートフォンアプリによるサービスを開発・提供する会社で働いています。 Twitter: @yoshikikoji |
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