右も左も分からない初心者がTechAcademyのUI/UXデザインコースを受講してきた

更新日:2018年12月11日

デザイン初学者は、誰しも一度は「何から学べばいいか分からない」「誰かに教えてほしい」と感じるのではないでしょうか?私がデザイナーになりたいと志した当初、そんな思いから4週間ほどTechAcademyでUI/UXデザインのオンライン講座を受講したことがあります。今回は当時のことを振り返りつつ、率直な感想を交えた体験談をご紹介します。これからUI/UXデザインを学びたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

TechAcademyって?

TechAcademyとは、プログラミングやWebデザインの講座を提供しているオンラインスクールです。

現役のプロによるメンタリングが受けられ、オンライン完結でコースが進みます。受講期間は4週間、8週間、12週間と比較的短期間で、料金設定も比較的安価なため、他のスクールに比べてハードルが低い印象。今回はこのTechAcademyでUI/UXデザインコースを4週間プランで受講しました。

UI/UXデザインを学べるコースはまだまだ少ない

営業職として働きながらデザイナーの道に進みたいなぁと、右も左も分からず模索していた頃のこと。UI/UXデザインという言葉を知り、将来的にはこんな仕事がしてみたいと漠然と考えていました。ただ、最初にぶつかるのが「何を勉強したら良いのか分からない」「そもそも自分ひとりで勉強してどうにかなるのだろうか?」という不安です。これを解消すべくスクールに通うことを決め、時間的・金銭的制約のもとで選んだのがTechAcademyのUI/UXデザインコースでした。正直なところ、UI/UXを学べるオンラインスクールがTechAcademyしか無かった、というのが一番の理由です。それでも、「何も分からないけど前進したい!」というあの頃は藁にもすがる思いでした。

カリキュラムは十分なボリューム

実際のカリキュラムは大まかに下記の通りでした。

  • デザインの基本原則
  • ツールの使い方(Sketch/Photoshop)
  • iOS/Androidデザインの基本
  • UXデザインの手法(ペルソナ/カスタマージャーニーマップ)
  • UIデザインとプロトタイプ
  • リリース準備(アプリアイコン)
  • オリジナルアプリのデザイン

アプリデザインに必要な基本知識をテキストベースで学びつつ、その都度課題を提出する形式です。使用するツールはSketch、Photoshop、Prottの3つ。最初はツールの使い方を学ぶためにUIのトレースや写真の加工を行います。その後、お題のアプリでUXデザインからUIデザイン、プロトタイプ作成までを一通り学び、最後にオリジナルアプリのデザインを一人で作ってみるという流れです。全くの初心者がフルタイムで仕事しながら4週間で全てこなす、というのは思ったより大変でした。

実際に受講してみて…

こんな課題を出しました

今後受講を考えている方の参考になればと、制作した課題をご紹介します。お題は「30代向けの料理写真に特化したSNSアプリ」でした。


インタビューを元に、カスタマージャーニーマップとペルソナを作成して提出。この時点でのフィードバックはほとんどありませんでした。カスタマージャーニーマップやペルソナといった類の成果物を採点するのは難しいのではないかと感じます。


右も左も分からず、ほぼInstagramのデザインを模倣して制作した記憶があります。この段階で、メンターから非常に細かいフィードバックをいただけました。アイコンの1pixel単位のズレや、ボタンのユーザビリティなど、何度かやり直しの必要がありました。一方で、最も勉強になったのもこのステップです。ツールの使い方云々は、率直なところネットの記事の方が分かりやすく、そちらを見て勉強した方が効率的です。ただ、実際にデザイナーとして仕事をしている方がどういった視点でデザインをしているのか、という視座は一番の学びでした。

本来であればオリジナルアプリのプロトタイプ作成までカリキュラムがあるのですが、今回はオリジナルアプリのペルソナ作成までで時間切れ。メンターの方曰く、最後まで完走出来る受講生の方が少ないとのことでした。

メンターとのやり取りが一番の学び

メンターの方からは、課題へのフィードバックの他に、週に1回30分ほどオンライン会議でメンタリングをしていただけます。今回のメンターは現役のUIデザイナーの方。課題に関する質問はSlackでいつでも答えてもらえます。そのため、時間の限られたメンタリングでは、デザイナーのキャリアや実際の現場でのUI/UXデザインについてお話を伺うことが出来ました。周囲にデザイナーの知り合いが一人もいなかった当時は、デザイナーがどのような観点を持っているのかを垣間見れたことが一番の収穫だったように思います。

そもそもUXデザインをオンラインで学ぶのはハードルが高い

UIデザインのためのツールの基本は総ざらい出来た一方で、UXデザインをオンラインで学ぶことの難しさを感じたのも事実です。1週間足らずの内に1人でペルソナやカスタマージャーニーマップを作っていても、「UXデザインの手法をなぞるだけ」になっていると感じてしまいました。率直なところ、コースが終わった今も、「結局UXをデザインするってなんなんだろう?」という疑問が残り続けています。最近では、UXデザインを学べるコミュニティが出来始めていますが、UXデザインについて、より実践的に学べる場が今後増えていけばいいなと思っています。

書き手:大原 美音
好きなことを仕事にするため、デザイナー目指して修行中。
Twitter: @omio1128

この記事が気に入ったらいいね・フォローお願いします!

『コラム』の記事