
「React、Angular、Vue.js、React Nativeを使って学ぶ はじめてのフロントエンド開発」を読みました。JavaScriptの仕様やHTML・CSSについてはあまり細かく解説せず、最近流行っているフレームワークを使って、Firebaseで立てたサーバー・APIをバックエンドにして、Slackのようなチャット・掲示板Webアプリケーションを作りながら学べる構成になっています。
目次
フレームワークありきの最新動向について解説
昔は素のまま、もしくはjQueryを使って開発をすることがほとんどだったJavaScriptですが、ここ2〜3年はフレームワークありきでの開発が当たり前になってきました。しかし実際現場ではなかなか導入が進まないことも多いかと思います。最初の方ではこれまでの歴史的経緯を解説しつつ、最新動向に触れることで、ここ数年のJavaScriptの重要トピックスを一気にキャッチアップすることができます。
開発環境づくりについては課題あり
これは他の言語も同じかもしれませんが、本の通り開発環境を作ろうとしたところ、なかなか思ったとおりに動作しないことがあり苦労しました。開発環境についての解説の冒頭でnode.jsのバージョン管理ツールについて少し触れていましたが、中では実際には使っていません。実際はHomebrewやnvmを使っていらっしゃる方も多く、それらをうまく組み合わせた上で本の内容を試さないと、思わぬ落とし穴にハマるかも。僕はNode.jsのバージョンを上げたところ、npmが動かなくなる?というのにハマり、1時間ぐらい悩んで結局Node.jsの再インストールをして事なきを得ました。最近のJSのとっつきづらさってこういうところにあるよなって思います。
Firebase楽しい
Firebaseの解説が少なかったので不安だったのですが、解説どおりに進めたところサクッと動かすことが出来て良かったです。昔のJS解説本だと、なかなかAPIとの絡みが少なくて満足度が上がらなかったんですが、FirebaseみたいなものがあるとAPI・データベースから自分で構築できるようになるので、JSだけでWebアプリケーションが作れる。Firebaseはちょっと食わず嫌いだったんですけど、これを機にもっと触ってみたいと思いました。
それぞれのフレームワークの違いが実感できるのがうれしい
同じサーバー・APIの構成で、それぞれのフレームワークの特徴を解説しつつ、Slackのようなチャット・掲示板アプリを作りながら学ぶことができます。同じサンプルアプリを別々のフレームワークで実装したらどうなるのかというのは、とても興味深く読ませてもらいました。
ますます需要が高まりそうなJavaScript開発
ここ2〜3年はJavaScriptフレームワークを利用したSPA(シングルページアプリケーション)開発が1つのトピックスでしたが、いよいよPWA(プログレッシブウェブアプリケーション)の開発が本格的に盛り上がってきそうな雰囲気です。複雑なHTML5アプリケーションには、DOMの生成などを意識することせず開発ができるフレームワークの利用が必要不可欠。本当に助かる1冊でした!
![]() |
書き手:小島 芳樹 Webやスマートフォンアプリによるサービスを開発・提供する会社で働いています。 Twitter: @yoshikikoji |
この記事が気に入ったらいいね・フォローお願いします!